ワックス取扱上の注意 Handling Instructions

取扱上の注意点

1. ワックスは燃えます
ワックスの引火点は200℃以上です。容易に引火はしませんが、ローソクに使われている様に可燃物です。むやみに火源に近づけたり、高温にしないで下さい。
また、油布が自然発火するように布・紙・保温材等にワックスを浸したものを長時間高温にさらすと危険です。ワックス加工品は熱源から離して保管して下さい。
2. 加熱溶融する時は換気して下さい
ワックスを加熱溶融すると、僅かですが蒸気やワックスのヒュームが発生します。ワックスの加熱溶融時は、作業場・室内の換気に充分注意して下さい。
3. ワックスは滑ります
ワックスは滑りやすいのも一つの特質です。作業場床にワックスをこぼさないように大切に扱って下さい。滑って転倒怪我のもとです。職場は常に清潔・整頓を励行しましょう。
4. 溶融状態のワックスは、高温です
もし万が一溶融したワックスが皮膚に付着したときは、速やかにその部分を水で冷やして下さい。
また、ワックスを加熱溶融する時は温度に気をつけて下さい。特に水の混入したワックスを100℃以上に加熱すると突沸し、溶融したワックスが飛散し非常に危険です。
5. ワックスを食べないで下さい
ワックスは天然物であり、摂取しても人体に害を及ぼすことはありませんが、食品ではありません。食べると下痢することがあります。子供の手の届かない所に保管して下さい。
6. ワックスは膨張(収縮)します
ワックスを加熱溶融、冷却固化する場合、容器から溢れ出たり、密閉容器の場合は容器損傷も予想されます。ワックスはその膨張・収縮により20%もの体積変化を生じますので慎重に取扱って下さい。
7. ブロッキング
固形のワックスは圧力や温度によって互いに付着し合います。ワックスを保管するときは加圧状況や貯蔵温度に気をつけて下さい。
8. ワックスは変質します
ワックスが必要以上に加熱されると酸化(着色・着臭)されます。大切に取扱って下さい。
1. 溶融ワックスに空気が大量に送りこまれますと酸化変質することがあります。
2. ワックスが紙屑・インキ・塵埃などで汚れたまま加熱されると酸化変質が早くなります。
3. ワックスは銅ならびに銅合金には弱く、これらの容器・パイプを使いますと変質が早くなります。
4. ワックスは吸臭しやすいので臭気のない所に保管して下さい。