FEATURE
国内で唯一、ワックス一筋の専業メーカー
日本精蝋は1929年(昭和4年)、ワックス(ロウ)の国産化とその製造過程で得られる重油を海軍に供給することを目的に、南満州鉄道の子会社として設立されました。1945年(昭和20年)の終戦時に閉鎖された後、1951年(昭和26年)、新たに日本精蝋株式会社として再興。以来、石油ワックスを扱う国内で唯一の専業メーカーとして半世紀以上にわたり、日本の産業経済の成長と発展に寄与してきました。現在は、主に石油を原料とするパラフィンワックスおよびマイクロクリスタリンワックスを中心とした良質のワックスとその副製品を製造・販売し、あらゆる分野の多彩な用途にお応えしています。
FEATURE
確かな技術力でハイクオリティな製品を提供
日本精蝋の主力製品づくりを一手に引き受けているのが、山口県周南市に位置する徳山工場です。徳山工場では設備の新鋭化を進め、長年培ってきた確かな技術力と厳しい品質管理のもと、多段式プレス発汗法と近代的な溶剤脱油法を組み合わせた独自のプロセスによって優れた製品を製造。こうして生まれたワックスは「ニチロウ製品」と呼ばれ、顧客の厚い信頼を得ています。また、品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001の認証を取得しており、品質のみならず、お客様の満足度向上のための経営管理システム全体も国際規格にかなう高いレベルにあることが認められています。
FEATURE
品質への高い評価で海外でも揺るがぬ地位を確立
日本精蝋のワックスは、アメリカ、中南米、オセアニア、東南アジアなどを中心に世界約30カ国へ輸出され、さまざまな用途に広く使われています。その品質の高さには定評があり、信頼できるメーカーとしてどの地域においても抜群の知名度を誇ります。今後も高い品質と安定的な供給力を活かし、さらなる需要増が見込まれるゴム分野、複写機プリンタ(トナー)分野への供給にも積極的に注力し、継続的な収益確保を目指しています。
日本精蝋の強み
POINT
特殊な領域の需要に応える卓越した技術力
日本精蝋では、ごく限られた領域で高い性能が求められるワックスの特殊なニーズにも対応しています。中でも、タイヤなどの各種ゴム製品の老化防止には大きな成果を上げています。原料のゴムにワックスを練り込むことで、老化の原因となる大気中のオゾンを遮断する被膜を形成し、亀裂を防止します。その効果を発揮する成分が温度によって異なるため、気象条件などに合わせたワックス組成の微妙な調整が必要です。こうしたハイレベルなご要望にお応えする基盤となるのが、ワックスの専業メーカーとして素材づくりで蓄えた経験とそこで培ってきた技術力であり、日本精蝋の最大の強みとなっています。
POINT
多彩な用途に対応する豊富なバリエーション
日本精蝋のワックスは、品質の良さだけでなく、そのバリエーションの豊富さでも群を抜いています。とりわけ高純度に精製された特製品と呼ばれるワックスは、需要の伸びも顕著な分野で大切な役割を果たしています。たとえば熱転写方式のプリンタインクに用いられているワックスは、紙への密着度を向上させる働きがあります。また、製本や合板工場のラインに使用されるワックス系ホットメルト接着剤は、加熱で液化させ、塗工し、冷えて固まることで接着が完了するため、乾燥させたり、溶剤の揮発成分を飛ばしたりする必要がありません。人や環境にやさしいことから、今後も安定した需要が期待されています。
POINT
高い知名度を活かし、グローバル事業を拡大
日本精蝋のワックスは、豊富なバリエーションと品質において、事情の異なるさまざまな国や多様なニーズに幅広く対応し、世界各国で高い評価をいただいています。あらゆる産業のグローバル化が進む中、日本精蝋ではこれまでに得た信頼と高い品質を最大限に活かし、ますます需要の伸びが予想される世界市場での事業展開強化に向け、販売網や供給体制、さらにはサービス体制の拡充に力を注いでいます。