日本精蝋株式会社

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石油ワックスとは

A. ワックスとは

ワックス(WAX)の語源はアングロサクソン語のWEAXで蜜蝋のことですが、この歴史は古く紀元前まで遡ります。 現在ワックス、即ち蝋は非常に広い意味に用いられており、分類すると次のようになります。



以上のものは素材のワックスですが、これらを材料にした製品には、カーワックス・スキーワックス・つやだしワックスといった一般家庭で使用されるワックスもあります。


B. 石油ワックスとは

石油ワックスの歴史は新しく、1809年ドイツ人Fuchsにより石油中より初めて抽出されましたが、今やワックスといえば石油ワックスを意味するといっても過言ではありません。 これは“石油中に存在する常温で固体の炭化水素”のことです。JISでは次のように分類し、定義しています。



これら石油ワックスの主成分は飽和炭化水素で、直鎖状(ノルマル)、分枝鎖状(イソ)、環状(シクロ)の3種に大別できます。これらの結晶は、ノルマル、イソ、シクロの順に小さくなるため、この含有比率が石油ワックスの性質(結晶性)を決定づける主たる要素です。

  • ノルマルパラフィンノルマルパラフィン
  • イソパラフィンイソパラフィン
  • シクロパラフィンシクロパラフィン

それぞれの石油ワックスをさらに詳しく説明します

1
パラフィンワックス

JISの定義の通り、減圧蒸留々出油から分離されるので、炭素数分布は約20~40、分子量は約300~550、約90%がノルマルパラフィンです。これはガスクロマトグラフィー分析により確認できます。
一般的特性は次の通りです。


  • 爪をたてられるほどの硬さである。
  • 揮発性が極めて低い。
  • 溶融した状態では粘度は極めて低い。
  • 防湿性・防水性・保香性に富む。
  • わずかに特異なにおいがある。
  • 潜熱が大きい。
  • 微生物により分解される。
  • ダイオキシン類を発生しない。


2
マイクロクリスタリンワックス

パラフィンワックスと異なり、主として減圧蒸留ボトムから分離されるため、その炭素数は約30~60、分子量は約500~800で、一般にパラフィンワックスより融点が高くなります。また組成的には結晶の小さいイソパラフィンやシクロパラフィンが多いため微結晶となり、これがマイクロクリスタリンワックスと呼ばれている所以です。




3
ペトロラタム

減圧蒸留ボトムから分離された油分が多く粘ちょう性のある半固型状のワックスです。


C. 石油ワックスの製造方法

石油ワックスの製造方法は、原料油を所定温度に保ち固化した炭化水素を分離して取り出しますが、工業的には、(1)プレス発汗法、(2)溶剤脱油法の2つの製法があります。プレス発汗法とは粘度が低く結晶の大きなワックスを含む原料油をプレスろ過・分離した後、さらに発汗させてワックスを分別する方法です。この製法はパラフィンワックスの製造に適しております。 一方、溶剤脱油法は、粘度が高い原料油に溶剤を加え所定温度に保ちワックスを結晶化させ、ろ過する方法です。この方法はマイクロクリスタリンワックスの製造に適しております。このようにして分離したワックスはまだ着色しているため硫酸白土等で脱色精製して製品とします。